バーチャージ(bar charge)一般的には
金地金 「ゴールドバー」 インゴットバーについて、でも紹介した「バーチャージ」金地金売買における「バーチャージ」、バーチャージ料金とは、
・「500g未満」の金地金(ゴールドバー)の売買時に、請求される「別途手数料」です。
「500g未満」というのは、正式には決まっておらず、一般的に500g未満の金地金売買で、バーチャージを請求する大手金地金取扱業者(田中貴金属、三菱マテリアル、住友金属鉱山など多数)が多い(ほぼ全て)ということです。
「金地金」のことを、海外では「gold bar」と呼んでいます。
「charge」は、請求する、負担するという意味です。
gold bar chargeを略してバーチャージと呼ぶようになったのか、はたまた他の理由から分かりませんが、一定重量以下の金地金売買で発生する別途手数料のことを、「バーチャージ」と呼んでいます。
バーチャージが発生する理由
・何故一定重量以下の金地金の売買で、別途手数料が発生するのか国内の現物の金地金の売買は、通常1000g(強いて言えば500g)の金地金の取引が主流であり、これより小さい金地金は、「規格外」の金地金といって良いかもしれません。
流通量も多くなく、「コスト面」(鋳造コスト、溶解コスト、鑑定コスト、保管コスト、輸送コストなど)から、別途手数料が必要になるのだと思われます。
先物取引業者でも金地金の売買を取り扱っている会社は多いですが、基本「1000g」の金地金しか売買していない先物業者も少なくありません。




こちらは「三菱マテリアル」「田中貴金属」、20g」「10g」の金地金(スモールバー)です。
バーチャージは、こういった金地金を売買する際に必要となる「別途手数料」です。
実際の各社バーチャージ料金(2012年2月末時点)
先ほども書いたように、ほとんどの大手金売買、取扱業者は「500g未満」の金地金売買でバーチャージを請求します。下記の料金は基本的に、「1本(1個)」を売買する際に発生するバーチャージ
田中貴金属
・小売(ユーザーの購入時)「5g・10g・20g」:「4,200円」
「50g」:「8,400円」
「100g・200g・300g」:「15,750円」
「500g・1kg」:「無料」
・買取(ユーザーの売却時)
「20g未満」:「2,100円」
「20g以上〜50g未満」:「4,200円」
「100g〜500g未満」:「15,750円」
「500g以上」:「無料」
三菱マテリアル
・小売、買取とも同じ料金・2011年4月1日より、「他社ブランド」500g未満の金地金の買取りを廃止
「5g、10g、20g」:「1,785円」
「100g」:「4,200円」
「500g、1kg」:「無料」
住友金属鉱山
・小売「5g〜100g」 :「1,785円」
「500g・1kg」:「無料」
・買取
「5g〜100g」 :「2,100円」
「500g・1kg」:「無料」
徳力本店
・小売「1g」:「840円」
「5g・10g」:「2,100円」
「50g」:「4,200円」
「100g・200g・300g」:「5,250円」
「500g・1kg」:「無料」
・買取
「10g未満」:「525円」
「10g以上〜50g未満」:「2,100円」
「50g〜100g未満」:「4,200円」
「100g〜500g未満」:「5,250円」
「500g以上」:「無料」
石福金属興業
・小売「2.5g」:「1,050円」
「5g・10g・20g」:「2,100円」
「50g」:「3,150円」
「100g・200g・300g」:「5,250円」
「500g・1kg」:「無料」
・買取
「10g未満」:「525円」
「10g以上〜50g未満」:「2,100円」
「50g〜100g未満」:「3,150円」
「100g〜500g未満」:「5,250円」
「500g以上」:「無料」
JX日鉱日石金属株式会社
・小売「5g・10g・50g」:「1,785円」
「100g」:「4,200円」
「500g・1kg」:「無料」
・買取
「100g未満」:「1,785円」
「100g〜500g未満」:「4,200円」
「500g以上」:「無料」
若干の違いはあれど、どこもほぼ同じ
代表的な金地金取扱い、売買取扱い業者でも、バーチャージに若干の違いがありますが、田中貴金属を除き、他の取り扱い業者は、ほぼ同じバーチャージ料金と考えてよいかもしれません。三菱マテリアルは、2011年4月1日より、「他社ブランド」500g未満の金地金の買取りを廃止しており、一般的に500g未満、100g未満の金地金の売買は、「割に合わない」のかもしれません。
とはいえ、「500g」の金地金を購入するとなると、仮に国内金小売価格が1g=4500円としても、「225万円」必要となるので、中々気軽に購入できる金額ではありません。
金ETFの認知、信頼性が高まってくれば
私の勝手な予想ですが、今後は金現物ではなく、「金ETF」、「現物の裏付け」のある金ETFのシュアが、増えるのではないかと考えています。「純金積み立て」に関しては、月3,000からと、非常に少額から取引できるメリットはあり、保管の手間なども必要ないというメリットがあります。
金地金保有の場合は、盗難のリスクを考え、金庫に預けたり、盗難保険に加入したりという、「保管コスト」が発生しますが、大手金地金取扱い業者でも保管をしてくれるので、金現物取引の中で、一番コストが割高なのが、純金積み立てだと私は考えています。
【関連する記事】
- 「ドルインデックス」と金相場の関係
- 改正「犯罪収益移転防止法」の施行 2013年4月1日から
- 国内金「輸出量」調査組織によりバラつき
- 「債務問題」と金
- 金地金 「ゴールドバー」 インゴットバーについて
- 金 金地金 金貨 「資産目的」で購入のポイント
- 「消費税と金」の関係 消費税アップで価値は上昇
- 金投資、地金購入、「分散投資」の一つとしての選択肢に 亀井幸一郎氏
- 国内金価格「最高値」
- 国内金価格最高値に至るまでの「背景」
- 円高時代の運用術(7)「金」
- ドル安、「為替と金価格」の関係
- 18金18Kの「インゴット」はなし
- 金の「比重」
- 金塊、最大級の金現物「規格」
- 金プラチナは「錆び」ません
- 金の延べ棒、「資産目的」で金を購入する場合の重要ポイント
- 金とプラチナの「発掘量」
- 金、地金に「新品中古」もほぼ関係なし
- 商品相場の牽引役原油と金の関係